2018年01月25日

「生酛仕込み」と「山廃仕込み」という酒とは

16864650_1860000834270625_3122255338207350766_n.jpg

日本酒を造るには

基本的に日本酒は米と水を混ぜ合わせた醪を
発酵させることによって造られます。

その発酵の役目を果たすのに酵母があります。
その酵母の種類によって発酵の具合により味も変わってきます。

酵母には非常にさまざまな種類があり、
現在は349種に分類されています。

自然界では樹液や花蜜、果実など、
いたるところに生息しています。

糖分をアルコールに変える微生物で。
香りの成分も作り出します。

日本酒作りに利用される酵母を
「清酒酵母(せいしゅこうぼ)」と言います

出芽または分裂によって繁殖する菌類で
糖分を分解してアルコール発酵を行うので,
古くから酒の醸造に用いられてきました

日本酒は、地域や各々の蔵により清酒酵母が
異なる事でコクや香りが違ってきます。

清酒酵母は酒蔵に棲み着くようになり
その蔵の独特のコクと香りの酒となります。

明治39年1月(1906年)に「日本醸造協会」として
新しく発見された酵母は「醸造協会」に登録されて
「きょうかい酵母」となって協会から購入して、
各々の蔵で酒造りがされるようになりました。

(泡あり酵母)日本醸造協会
6号  発酵力が強く香りはやや低くまろやか淡麗な酒質に最適
7号  華やかな香りで広く吟醸用及び普通醸造用に適す
9号  短期もろみで華やかな香りと吟醸香が高い
10号 低温長期もろみで酸が少なく吟醸香が高い
11号 もろみが長期になっても切れが良くアミノ酸が少ない
14号 (金沢酵母)酸少なく低温中期型もろみの経過をとり
   特定名称清酒に適す

(泡なし酵母)日本醸造協会
1401号 性質はそれぞれ6号、7号、9号、10号、14号酵母と
    同じであるが、もろみで高泡をつくらない酵母。
1501号 (秋田流・花酵母AK-1)低温長期型もろみ経過を
    とり酸が少なく、吟醸香の高い特定名称清酒に適す。
※1号〜5号は日本醸造協会から販売されておりません。

協会6号酵母は、秋田県の銘酒「新政(あらまさ)」
の酒造より生まれた酵母です。
香りが穏やかで、すっきりとした淡麗な酒質によく合い、
味に深みが出ると言われています。

現在使われている酵母としては最古のもので
なんと60年以上も数多くの日本酒に使われているのです。

協会7号酵母は、長野県の銘酒「真澄(ますみ)」
の宮坂醸造より生まれた酵母です。
発見当初は発酵力が強く、オレンジのような
柑橘系の華やかな香りを出すことが特徴的でしたが、
長い時間をかけて今では「落ち着いた香りと
バランスのとれた味わい」になると言われています。

協会9号酵母は、熊本県の銘酒「香露(こうろ)」
の熊本県酒造研究所より生まれた酵母です。
酸が少なく香りが高く、吟醸酒に適していると言われています。


「生酛仕込み酒」「山廃仕込み酒」

よく地酒と言われる事は「清酒酵母」により造られる
ことはお判り戴けたと思います。

ですが「清酒酵母」の働き方により(酒の造られ方)
また事なった呼び名で私達に届けられております。

「山卸」とは、酒母を作るタンクにいれる蒸米を、
あらかじめ櫂(かい)と呼ばれる棒を使ってすり潰す
作業のことです。

蒸し米・麹・仕込み水を混ぜたものを小分けし、
手で混ぜて仕込む手酛という作業から入れると、
長ければ丸1日、2〜3時間おきに米をかき混ぜる作業です。

それは米を溶かす時間を早めるために行う、
この山卸の工程を踏んで作られるのが「生酛」なのです。

「生酛造り」を判り易く言うと「自然の力を活用した、
昔ながらの日本酒の造り方」です。

昔ながらの造り方で明治時代中盤まで主流だった
日本酒の造り方を意味します。

日本酒が一般人にも広がった400年も前の、
江戸時代に主流だった方法です。

当時は微生物などとは知らないままに杜氏の五感によって、
酒を造っていたんですね。

400年経った今でも日本酒が飲まれてます、
その当時の製法で造られたお酒がこうして
飲まれていることはすごいですよね。


◆「山廃仕込み」とは

「山廃仕込み(やまはいじこみ)」と 言うのは
略した言い方で、正式には「山卸廃止酛仕込み
(やまおろしはい しもとじこみ)」です

山卸=(酵母=酛)を作る為に麹、水、蒸米を入れた
桶の中の蒸米を、蔵人たちが大きな櫂(かじ)を
使って潰していく作業の事です。

乳酸が自然に出来るのを待つ方法(生酛)で
造られる場合「山卸」という作業です。

生酛造りで行われている「酛すり(山卸・やまおろし)」作業を、
山廃造りでは省略されたのが「山廃仕込み」です

山卸作業無しで日本酒は出来るのかという事ですが
その作業を「麹」がして呉れるのです。

麹の持つ力は、米のデンプンを糖に変えるるのです。
そしてできた糖に酵母がはたらきかけて
アルコール発酵がおきて日本酒になっていきます。

安全で簡便で香りよく軽快な酒質に仕上がります。

「生酛仕込み」「山廃仕込み」の飲み味は微妙に
異なりますが、それは地域と清酒酵母と昔から
蔵に棲みついた微生物により異なるのです。

ですから地域の地酒はそれなりの価値があり
飲む楽しみが有るということでしょうね。

では今宵も地酒で乾杯いたしましょう。
 

posted by 暇tarou at 15:51| Comment(0) | 日本酒の種類 酒の知識

2017年12月30日

お酒を楽しく飲む には

お燗・お湯割りの魅力

お酒は体内に入ると体温に近い温度で
アルコールの吸収が始まるようです。

それで冷たいお酒は酔いが回るのに時間がかかる一方で、
温かいお酒は早く酔いを感じることから
悪酔いすると誤解されることがあります。

温かいお酒はそのぶん酔いが覚めるのも早く、
また内臓が温まり食べ物の消化もよくなるので、
適量を守れば身体に優しい飲み方とも言えます。

日本酒に多く含まれる有機酸は温めると
旨味を感じられるようになるのです。


酒器との関係

酒器の形状・材質・大きさ・厚さなどによって
飲み手の印象が変わるのもお酒の不思議な魅力です。

視覚ももちろんですが、特に形状による違いは
香りの立ち方や味の感じ方に少なからず影響します。

また、舌の部位と味覚の関係、
お酒のタイプや飲み方とももちろん関係します。


お酒の賞味期限・保存

日本酒も本格焼酎も時間と共に香味が徐々に変化します
それは品質や保存状態によって評価が異なります

変化の前後で価値基準が変わるので一概に
良し悪しを決めることはできません。
したがってワイン等にも表示がないように、
酒類はCOODEX(国際食品規格)でも賞味期限の表示は
不要と定められているのです。

熟成によって品質や価値が変化するからです。
ただし、温度や光の影響が大きいので、
要冷蔵表示商品以外の酒類も冷暗所の保存が良いです。

開栓後は早めに飲む方が出荷時の品質に近い
状態であるのは間違いありません。
開栓してしまえば、その後に貯蔵しても価値は生まれません。
開栓したら早めにお飲みください。


A14078_T1.jpg




posted by 暇tarou at 19:54| Comment(0) | 日本酒の種類 酒の知識

2017年11月25日

地域の地酒 日本酒の種類 呼称の知識

A14078_T1.jpg

酒は我々の日々の暮らしに和みと絆を醸しだして呉れます。
その酒には地域特性や個性があり話題としても
楽しいものです。

その昔は、特級、一級、二級、といったように級別で
分類していましたが、
今は、精米歩合 、麹歩合、アルコール添加量などの
製法により呼び名共々区分されています。

国税庁課税部酒税課「酒のしおり」より
抜粋して記載致しましたので参考にしながら
地酒を味わいましょう。


meisho.png
画像クリックで拡大出来ます

<日本酒の種類>純米酒(アルコール添加無し)
純米酒とは、お米と米麹だけで作られたお酒です。
「吟醸酒・吟醸造り」は、たくさん磨いた
お米(40%以上のお米を削り、
精米歩合60%以下にしたもの)を
長時間低い温度で発酵させて作ります。
手間のかかるお酒なので、精米歩合が低い吟醸酒は
値段が高くなっています。


1, 純米大吟醸酒→原料:米・米麹・水
特徴:原料米の精米歩合が50%以下と決められている。
(50%以上のお米を削り、精米歩合50%以下にしたもの)
吟醸造り。価格的には高めのものが多い。
固有の香味と色沢が特に良好なものです。


2, 純米吟醸酒→原料:米・米麹・水
特徴:精米歩合が60%以下(40%以上の米を削り、
精米歩合60%以下にしたもの)の吟醸酒。
特別純米酒と同じ精米歩合が義務付けられており、
酒質に差が無いものもある。
固有の香味と色沢が特に良好なものです。


3, 特別純米酒→原料:米・米麹・水
特徴は原料米の精米歩合が60%以下
(40%以上のお米を削り、精米歩合60%以下にしたもの)
又は特別な製造方法の純米酒。
原材料の種類によって酒質に違いがでる。
固有の香味と色沢が良好なものです。


4, 純米酒→原料:米・米麹・水
特徴:日本古来の酒。精米歩合による規定はなし。
純米醸造酒ともいい、濃厚な味のタイプが多い。
また、原料米の精白度の高低によって味に違いが出る。
固有の香味と色沢が良好なものです。



<日本酒の種類>本醸造酒(アルコール添加有り)
醸造用のアルコールを添加したものを、
「醸造酒」と呼ばれます。
「醸造酒」は、「普通酒(一般酒)」と違い、
添加する醸造用アルコールの量が、
白米の総重量の10%未満までに
抑えなければならないと定められています。
醸造用アルコールは味や香りを立てたり、
丸みを持たせたりするそうです。


5, 大吟醸酒→原料:米・米麹・水・醸造アルコール
特徴:精米歩合が50%以下(50%以上のお米を削り、
精米歩合50%以下にしたもの)。
吟醸造り。固有の香味と色沢が良好なものです。
醸造アルコールを添加する目的は、増量のためではなく、                 
発酵中の酵母に影響を与えてうまい酒造りを
行うためで量は少ない。

6, 吟醸酒→原料:米・米麹・水・醸造アルコール
特徴:原料米の精米歩合は60%以下(40%以上の米を削り、
精米歩合60%以下にしたもの)。
吟醸造り。固有の香味と色沢が良好なものです。
醸造アルコール添加の目的は、大吟醸と同じで、
増量のためではないので添加量は少ない。

7, 特別本醸造酒→原料:米・米麹・水・醸造アルコール
特徴:本醸造酒より精米歩合が低く、
60%以下(40%以上の米を削り、
精米歩合60%以下にしたもの)。
醸造アルコールを添加していることが
わかるような酒もあるとか。
香味と色沢が特に良好です。

8, 本醸造酒→原料:米・米麹・水・醸造アルコール
特徴:原料米の精米歩合が70%以下
(30%以上の米を削り、精米歩合70%以下にしたもの)。
原料米1トンあたり、120リットル以下の
醸造用アルコールを添加した酒。



<日本酒の種類>普通酒(アルコール添加有り)
特定名称酒に分類されないものを、普通酒と呼び、
日本酒全体の70%を占めています。

9, 普通醸造酒→原料:米・米麹・水・醸造アルコール
特徴:醸造アルコールの添加量が、
本醸造よりも多いことが多い。

10, 増醸酒→原料:米・米麹・水・醸造アルコール
特徴:三倍増醸酒をブレンドした酒。
三倍増醸酒とは、もろみの段階で、醸造アルコール、
醸造用糖類を添加して、三倍に増やした酒のことです。


<日本酒の種類>貯蔵期間で分ける
以下の日本酒は、貯蔵期間の長さで分けら
れています。

11, 新酒
製成後間もない日本酒
(一般に製成されてから加熱処理前の状態、
または製成後半年ぐらいの期間を新酒と呼ぶのです。)

12, 古酒
製成後1年以上貯蔵された日本酒の種類です。

13, 長期貯蔵酒
長期間にわたり貯蔵して熟成させた日本酒の種類で、
長期熟成酒とも言われます。
熟成香、古酒香が特徴です。
一般的には製造後3年以上経過した日本酒で、
貯蔵期間を表示したものが多いようです。


<日本酒の種類>火入れの有無とタイミング
日本酒は、製品にするまでの火入れの
回数とタイミングで種類が分けられています。
火入れとは、低温殺菌のことで、酒の中の
「酵素の停止」「雑菌の死滅」を目的とし、
火入れすることで安定した酒を
造ることができると言われています。

生酒は「本生」になります。
本生は味の劣化スピードが速いので、
蔵所がある近く以外で飲むことは
困難だと言われています。
また「生酒」は通常の日本酒と違い、
フレッシュな味わいと香りが特徴的です。


「精米歩合」とは、
製造に使う米の芯の部分の割合を指します。

例えば、「精米歩合70%」と表記されていた場合、
その酒は、玄米の外側30%をぬかとして廃棄し、
内側の70%を原料に使っているということになります。
精米歩合50%といったように数値が低ければ低いほど、
高品質だと言われています。

磨いていない米(精米歩合の数字が高い)ほど
「味わいの深さ、米の香り、重さ、鈍重さ、くどさ」
などが目立ち、磨いた米(精米歩合の数字が低い)
ほど「すっきりさ、香りの華やかなさ、軽さ、薄さ」
といった特徴が目立って来ます。

もちろん好みには個人差がありますので、
飲み比べしながら味を確認し、
自分にあった精米歩合を見つけて
味わってみてくださいね。
posted by 暇tarou at 16:46| Comment(0) | 日本酒の種類 酒の知識